11月29日はUnity Dayで祝日(憲法成立で民族統一が成ったことを記念する日と聞きました)。朝、マーチ風のジングルベルが聞こえるので窓から外を見ると、音楽隊と機動部隊が大通りを行進中でした。大慌てでカメラを持って追いかけ、海岸の公園で閲兵式が始まるのに間に合いました。

そのうちに、さまざまな民族衣装姿のグループを荷台に満載した小型トラックやダンプカーが集まり始め、公設市場の隣にある船着場の小さな広場は、裸の男達で一杯になりました。中にはNambasと呼ばれるPenis Sheathだけの勇壮な一団もいます。カメラを向けると制止されてしまいましたが、民族衣装のお祭りそのものが撮影禁止ということのようです。整列が終わるとチーフ(酋長)が熱のこもった演説を始め、一同との掛け合いや相づちがやがて力強い歌声に変わり、汗が飛び散るような踊りを伴ってパレードが進み始めました。バヌアツ人は優れた音感と喉を持っており、どんな場所でも素晴らしいハーモニーのコーラスができてしまうのは、本当に不思議な気がします。

場所を変えての撮影もその都度制止されたので、残念ながらパレードの写真は数枚しかありません。Nambas姿のアップもあるのですが、日本向けホームページには支障があると思われるので、代わりに新聞に載ったものをご紹介します。

音楽隊が行く。残念ながら技量はいまいちで足並みも揃わない。 バヌアツには常備軍がなく、警官隊が機動部隊を兼ねるが、威風堂々というわけにはゆかない
ポートビラ市長による閲兵。 ピックアップトラックで主会場に集合
オバサンは川へ洗濯に、 パレードの出発を待つ男達。
その中でストリングバンドが演奏する。人気バンドでなかなか上手い。 年末ご挨拶でも使った写真。バックは政府の庁舎。
新聞に載った伝統意匠Nambas(ペニスケース)の一団。 Unity Dayの行事ではないが、同週の国際ボランテイアデイに出演したJICA青年協力隊員(一人中年協力隊員が混じっている)。青年協力隊は女性優位。バヌアツに赴任した新隊員も女性ばかりで男性軍は貴重な存在。